湖北仙人掌茶:その形は「仙人の手のひら」のよう
仙人掌茶は、湖北省当陽市の玉泉山で生産される緑茶です。仙人掌茶という名前はその形が「仙人の手のひら」に似ていることに由来しており、サボテンの植物から作られたお茶ではありません。最大の特長はその美しい外観で、まるで手のひらを広げたかのような非常にユニークな形をしています。 湖北仙人掌茶の起源と特長 湖北省は中国有数の茶どころであり、その中の当陽市にある玉泉山は優れた自然環境に恵まれ、玉泉寺というお寺があります。伝えられるところによると、唐の時代に玉泉寺の近くで禅師が茶の栽培を始め、春に玉泉渓のほとりの新芽を摘み取り、手のひらのように平らで、爽やかな香りとまろやかな味わいのお茶を作ったのが、仙人掌茶の始まりです。 玉泉山は気候が温暖で雨が多く、土壌も肥沃なため、素晴らしい茶葉が育ちます。3月から9月にかけて収穫が行われます。恵まれた気候のため、仙人掌茶は唐の時代から非常に愛されてきました。清代の李調元が著した『井蛙雑記』には「品高李白仙人掌(品格の高さは李白の仙人掌の如し)」と記されており、その人気の高さがうかがえます。 製法について 製法は、摘採、殺青(加熱処理)、揉捻(もみ)、覆炒、乾燥(烘焙)などの工程を経ます。摘み取りは一芯一葉で行い、茶芽の大きさは3 mmが最適です。収穫後は100℃の蒸気で約1分間殺青を行います。その後、うちわ等で冷ましてから、炒めて形を整える工程(做形)に入ります。做形は「頭青」「二青」「做形」の3ステップに分かれます。頭青では主に揺さぶって茶葉をほぐします。二青では茶葉を散らしながら手のひらの形に整えていきます。最後の做形では、手のひらを使って茶葉を平らに押し、まっすぐな形状に整えます。最後に乾燥させて仕上げます。 仙人掌茶の伝統的な製法は複雑で手間がかかるため、現在は機械で作られることが多くなっています。しかし、やはり伝統製法で作られた茶葉が最高の品質を誇ります。 美味しい淹れ方 ガラス製のグラスや白磁の茶器を使い、蓋はせずに茶葉の形や色を眺めながら、浸しすぎないようにするのがおすすめです。お茶を淹れる前に、まずは茶葉の形や色を鑑賞しましょう。茶器150mlに対して茶葉3gが最適で、お湯は湧き水(山泉水)を使い、温度は85〜90度が適しています。約1分ほど蒸らしてからお召し上がりいただけます。 仙人掌茶は3煎ほどお楽しみいただけます。味わいの特長は、爽やかで上品な香りと、すっきりとした心地よい甘み(回甘)です。










