廬山雲霧茶:味わい深く色艶やか、香気高い最高級の緑茶

廬山雲霧茶は、江西省の廬山で生産される緑茶です。現地では1年のうちに195日も濃い霧が発生することから、明代より「廬山雲霧茶」と呼ばれるようになり、300年以上の歴史を持つ中国の著名な緑茶の一つです。

廬山雲霧茶

廬山雲霧茶の産地と味わいの特徴

漢の時代にはすでに廬山で茶の栽培が行われており、その品質の良さから宋代には朝廷への献上茶(貢茶)となりました。明代に至り、正式に廬山雲霧茶の名が付けられました。廬山盆地は南に鄱陽湖、北に長江を臨み、湿気が多く霧が立ち込めやすいため、年間平均霧日数は195日に及びます。こうした潤い豊かな環境で育つ茶葉は、他の産地のものとは大きく質感が異なります。

雲霧茶は、他の緑茶に比べてまろやかな香りと甘み、コクが際立っており、「色と香りの上品さはランの花に比肩する」と称されています。さらに生長期が長いため、茶葉が厚く、産毛(毫)が多いことが廬山雲霧茶の最大の特徴です。

廬山雲霧茶

製法について

雲霧茶には「六絶」と呼ばれる特徴があり、それは「条索が太くしっかりしている、青々として産毛が多い、お茶の色が明るく澄んでいる、葉が柔らかく大きさが揃っている、香りが高くて長く続く、コクがあり甘みがある」を指します。これらを実現するためには、複雑な製造工程を経る必要があります。最も良質な雲霧茶は毎年4月から5月、特に清明節の前に摘み取られたものが最高とされています。製造は、茶摘み、殺青(加熱処理)、振るいほぐし、揉捻(もみ)、二番炒り、整条(形を整える)、搓条(撚り合わせる)、選別、提毫(産毛を立たせる)、乾燥の工程に分かれ、非常に手間のかかる作業です。

茶摘みは「一芯一葉」を基本とし、紫色の芽、病気の葉、雨に濡れた葉は摘み取りません。収穫後は4時間ほど広げて休ませてから殺青を行います。殺青の釜の温度は150度で、伝統的には手で放り投げるように炒り、青臭さが抜けて香りが立ち、水分量が40%に下がるまで調整します。

殺青後は茶葉を簸盤(平ざる)に移し、両手で10数回にわたって振りほぐすことで、爽やかな香りと純度を高めます。その後、揉捻を行います。伝統的な揉捻では両手で転がすように揉み、炒りながら針状にまとめます。続いて乾燥工程に入り、初乾燥では茶葉を釜に入れて軽く炒り、水分を35%まで落とします。最後に条を整え、産毛を立たせ、再度乾燥させます。

廬山雲霧茶

淹れ方

湧き水やミネラルウォーターを使って淹れてください。茶器は透明なガラスの茶碗や急須を使うのがおすすめです。お湯の温度は80〜85度程度にし、高すぎる温度で茶葉の成分や栄養が損なわれないよう注意してください。1回の抽出時間は約1分で、4煎ほどお楽しみいただけます。

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