お茶の発酵プロセス

お茶の発酵とは、カテキンの酸化を総称し、不飽和脂肪酸やアミノ酸の酸化分解を引き起こすことで、お茶特有の香りや甘みを生み出す工程です。お茶の発酵プロセスは摘採直後から始まりますが、摘みたての茶葉は水分が多すぎるため、製茶職人はまず日光萎凋を行い、その後室内の萎凋と攪拌(かくはん)を経て、茶葉の品種ごとに最も適した発酵状態へと仕上げていきます。

発酵の度合いはお茶の種類を決定づけます。一般的には発酵度によって緑茶、烏龍茶、紅茶に分けられます。緑茶は不発酵茶、烏龍茶は半発酵茶、紅茶は完全発酵茶です。発酵が進むほど、お茶の色味は赤みを帯びます。発酵が少ないほどお茶本来の風味に近く、逆に発酵が進むほど本来の味わいからは離れていきます。

茶葉の製造発酵プロセス

化学変化(行政院農業委員会茶業改良場普及センター/阮逸明)

  1. タンパク質が分解されてアミノ酸が生成されます。これは他の化学反応の基質となり、お茶の香り、味わい、水色(すいしょく)の形成に関わります。
  2. 糖類がエネルギー源として消費され、その他の生化学反応を促し、色・香り・味に関わる成分を作り出します。
  3. 有機酸の含有量が増加し、お茶の水色や味わい、口当たりに影響を与えます。
  4. ポリフェノールオキシダーゼ(酸化酵素)の活性が高まり、茶葉の発酵作用の進行を促進します。
  5. クロロフィル(葉緑素)が分解・破壊され、茶葉の仕上がりの色沢に影響します。
  6. 揮発性成分が生成され、お茶の香りの主な源の一つとなります。
  7. カテキン類が酸化縮合してテアフラビンやテアルビジンが生成され、お茶の水色や味わいの形成に関与します。

烏龍茶の製造における発酵プロセス

  1. 摘採後、日光萎凋を行い、茶葉の水分を減らします。これにより細胞膜の半透性が失われ、細胞膜で隔てられていた成分が細胞質内に滲み出し、互いに接触して酵素の触媒作用により化学変化が始まります。
  2. 日光萎凋の後は室内萎凋を行い、静置して発酵プロセスを継続させます。攪拌によって最適な発酵度合いに調整し、それぞれのお茶に最も適した香りや味わいを作り出します。発酵度が高いお茶ほど、長めに攪拌を行います。
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